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2007.10.15

和田誠トークショー

 和田誠さんが好きである。もうズーッとズーッと昔、毛髪が今の5割増、体重は今の2割5分減だった頃、連れ合いさえ想像できん!と言っている頃に、和田さんの「お楽しみはこれからだ」を手に取って以来のファンである。本もかなり持っているし、映画は全て観ている。しかし生の和田さんを見たことがない。抱きつきたいほどではないが、是非生を見たいものである。そんなこんなの日曜日(14日)、古書の街・神田神保町の東京古書会館で開催された「和田誠ミュージアム&トークショー」に行ってきた。吉祥寺の絵本の店「トムズボックス」店主の土井章史さんが収集された和田コレクションの展示とお二人のトークショーである。コレクションは和田さんの本は勿論、装丁や挿絵の数々。和田さんが中学生時代に既に雑誌に連載されたいた漫画や初期の私家本などなど興味のつきない展示だった。
 トークショーは周囲に古書が展示された古書会館の地下室で行われ、観客は80名ほど。私のようなオジサンもチラホラいるものの、若い人が圧倒的に多い。しかも女性の方が多くてちょっと意外な感じがした。でも無駄のない柔らかな線の和田さんのイラストなら未だに若い女性に人気があるのも肯ける。Wadamakoto定刻の7時に、青いシャツの上に自作のイラストがプリントされたグレーのトレーナー、ジーンズにスニーカーというラフな格好の生の和田さん登場。実はトークの間もトレーナーが気になって仕方なかった。非売品かな?でもそれはまた別の話。既に70才を超えておられるはずだが、なかなかにカッコイイ!缶ビールを飲みながらのトークは気さくな感じで、そこはグラフィックデザイン、似顔絵、装丁、映画、音楽、落語などなど多才な和田さんのことだから面白くないわけがない。高校時代の先生の似顔絵で作った時間割のこと、大学の授業のこと、寺山修司さんや横尾忠則さんや星新一さんらとの交友、話の特集創刊時の爆笑な話題などあっという間の2時間半だった。
 トークの中で私が一番興味深かったのは手塚治虫さんの話。実はワタクシ、和田さんも好きだが手塚さんも大好きなんです。家はアトムグッズが充満しております。ちっちゃな頃から気の多いガキでひとりに決めるなんてできない。M子もK子も大好き。したがって、二兎を追う者はナントヤラで悲惨な少年時代だった。でもそれはまた別の話。和田さんが、手塚さんの虫プロ(実際は子会社の虫プロ商事)が出していた青年向けの漫画雑誌「COM」の表紙を描いていたのは知っていたのだが、虫プロからは稿料が支払われておらず、和田さんはタダで仕事を引き受けていたとのこと。73年に虫プロが倒産した後、手塚さんが和田さんのアパートを突然訪ねてきて「申し訳ないことをした」と稿料を持参したらしい。手塚さんは稿料が支払われていなかったことを、倒産の残務整理で気づき、4年間の稿料としては100万円は足りないがまずは受け取って欲しいと言われたとのこと。和田さんは最初はお断りしたものの断りきれず、不足分も必ず持ってくるという手塚さんの申出をお断りするのがやっとだったとのこと。ワタクシ、感激いたしまして、ますますお二人が大好きになりました。
 トークショー終了後、持参の本にサインをお願いしたところ快く引き受けてもらった。(右上写真)その時質問したいことがあったのに、舞い上がってしまってお礼を言うのが精一杯。でも生の和田さんを見られたし、サインまで頂いてとっても幸せな1日だった。

*写真の本は白水社刊の「似顔絵物語」 定価(本体1700円+税)

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