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2007.06.12

三角点

 ちょいと古い話だが、先月の26日(土)は地図サークルの例会の日だった。今回の集合場所は東武東上線の東武練馬駅。我家の最寄駅からわずか2つ先の駅である。こんなに近い場所での例会はほんと珍しい。欠席なんかしたらバチがあたる。てことで張り切って出かけた。張り切り過ぎてかなり早い時間に着いてしまった。当然一番乗りである。駅前で待つ。日差しは強いものの風が心地よい。やがてメンバーの方もみえて、今日は7名の参加者。11時過ぎに今日の最初の目的である徳丸の一等三角点を探しに出発。メンバーの方の事前の調べでは、その三角点は駅から近い郵政省の官舎の敷地内にあるとのこと。1万分の1の地形図を頼りに駅前の賑やかな商店街を抜け、歩くこと5分。すぐに官舎発見。早速、散り散りになって三角点探し。地図好きのメンバーばかりだから燃えるのである。敷地内でラジコンで遊んでいた、多分官舎に住むお坊ちゃまが、「何だ?このオッチャンたちは」という目で見ていらした。やがて「あった!」の声。官舎の植え込みの中にありました。さすが官舎の中、管理状態も良好です。こんな駅前の街中に一等三角点があるのは珍しい。興味のない人にはただの石なのであるが、地図好きには先人達の偉業が伺い知れて?頬ずりしたくなるような文化遺産なのである。
_tokumaru

 さて三角点はどうやってできたのでしょうか。
 まず見通しの良い2点の位置とその間の距離を正確に測定します。この2点を結ぶ線を基線といいます。関東の場合は明治15年に現在の神奈川県相模原市にある一等三角点「下溝村」(A)と同じく座間市にある「座間村」(B)の位置とその距離を計測しました。これが本邦初の基線で「相模野基線」と呼ばれるものです。距離は5209.9697mだったそうです。GPSも飛行機もない時代にミリ単位の精度を求められる測量ですので大変な作業だったことでしょう。
 次にこの基線(A-B)を底辺とする三角形の任意の頂点を決めます。これが神奈川県愛川町にある一等三角点「鳶尾山(とびおやま)」(C)です。この鳶尾山の位置と基線の両端(A・B)からの距離は、基線の距離と両端(A・B)からC点への角度が分かりますので、三角関数を利用して算出できます。このへん何となく理解できるのですが、実際にはどうやるのかさっぱりワカラン。
 次に「鳶尾山」(C)と基線(A-B)を挟んで反対側にある任意の頂点を決めます。これが横浜市緑区にある一等三角点「長津田村」(D)です。この長津田村の位置と基線の両端(A・B)からの距離は、「鳶尾山」(C)と同じ方法で算出します。こうして三角形ABCと三角形ABDができました。
 次に今度はC-Dを底辺とする大き目の三角形の任意の頂点を決めます。これが東京都多摩市にある一等三角点「連光寺村」(E)です。この連光寺村の位置と底辺の両端(C・D)からの距離は、前述の方法で算出します。さらにC-Dを底辺として「連光寺村」(E)と対になるのが、神奈川県大磯町にある一等三角点「浅間山(せんげんやま)」(F)です。三角形CEFと三角形DEFができました。
 次に今度はE-Fを底辺とする大き目の三角形の任意の頂点を決めます。これが神奈川県丹沢にある一等三角点「丹沢山」(G)です。その対をなすのが、千葉県にある一等三角点「鹿野山」(H)です。鹿野山と聞いて♪逃ィ~げた女房♪ならぬ逃げたトラを思い出す方は結構いっています。こうやって測位された「丹沢山」と「鹿野山」と東京都港区のロシア大使館の裏手にある「日本経緯度原点」を結んでできた三角形(XGH)の各辺を基本に全国の主要な三角点が徐々に設置されました。
 こうして全国に一等三角点が約45km間隔で972ヶ所。二等三角点が約8km間隔で5056ヶ所。三等三角点が約2km間隔で64557ヶ所あるそうです。あなたの住んでいる近くにもあるはずです。探してみませんか。
Sankakuten2_1
(注)上記はイメージ図です。正確な位置ではありません。

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Comments

>三角点にほおずりしたくなる・・・とはさすがですね。
例えば私が町の酒屋で黒糖焼酎を見つけたときの気分でしょうか。

三角比ですが、(よくぞ数学にふってくださった)一辺の距離とその両端の角度が分かっているとき残りの辺は「正弦定理」!で求めることができます。

一辺の長さをその対角の正弦(サイン)で割るとその三角形の外接円の直径が出ます。それを利用して、二角のうちの残りの角は180度からひけば出るわけですから、その角の正弦分の一辺の距離を右辺において右の角のサイン分の左の辺Xを左辺に置けばXが出ます。同様に右の辺もやっていきます。

ちなみに、二辺の長さとその間の角が分かっているときは、残りの辺の長さは「余弦定理」で出します。私の技術では数式が打ち出せないので、こちらの説明はちょっと難しいけれど・・・。

どや!サメさん、私の足下にひれ伏しなされ。おーほほほほ。(高笑い)

とか偉そうに言いましたが、いずれも高校一年生の数学です。忘れただけですよ、きっと。(なぐさめ)

Posted by: higuma55 | 2007.06.12 at 11:48 PM

へへーーーっ!
ひれ伏してしまった。それにしてもhiguma55に数学の講義を受けるとは。貴君の好きなディランじゃないが、時代は変わる。The Times They Are A-Changin'
一緒に♪サイン、コサイン何になる~、オイラにゃオイラの夢がある♪と歌った仲なのに。あのね、わたしゃ高1の1学期の因数分解でコケてしまって、その後の三角関数、微分積分なんて上の空状態だった。

Posted by: same | 2007.06.13 at 08:54 PM

難しそう、時間ができた時にゆっくりとと今日土曜の午後の読みました。感覚的には何となく分るような。。。ヒグマさんのコメントはななめとばし。

でもひっそりと大事に護られている三角点の写真感動しました。すごいよね。手にふれることのできる抽象の世界だ!

Posted by: 凛々 | 2007.06.17 at 05:14 AM

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