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2006.07.25

金子常光 鳥瞰図

 腰痛やら風邪引きで体調が悪く、気がついたら3週間も更新してなかった。反省。最低1週間に1度は更新していきますので、これからもよろしく。

古書の街・神田神保町で大正から昭和初期の鹿児島関係の古書5点を購入した。
 「鹿児島市大観」 鹿児島商業会議所 大正15年3月
 「霧島国立公園」 霧島国立公園協会 昭和10年2月
 「鹿児島市土産品案内」 鹿児島観光協会
 「史と景の国 鹿児島」 鹿児島観光協会
 「皇紀二千六百年 鹿児島」 鹿児島市観光課
〆て12000円也。このうち「鹿児島市大観」と「霧島国立公園」は金子常光(かねこつねみつ)の鳥瞰図入りである。

金子常光は、以前記事に書いた「大正の広重」こと吉田初三郎の弟子だった人で、初三郎が設立した大正名所図絵社で働いていた。しかし大正11年に同社の番頭格だった人物が離反して設立した日本名所図絵社に他の弟子と共に移った。これに初三郎は立腹したようで翌年出した自叙伝の表紙は桃太郎が正義と書かれた扇を持った図柄で、離反した弟子たちを成敗する意味を込めたようだ。まあ多くの弟子を抜かれた上に、そっくりな名前の会社を作られたんじゃ初三郎ならずとも怒るわな。大正名所図絵社も日本名所図絵社も観光ポスター制作会社で、大正から昭和初期の鉄道の隆盛や観光ブームに乗って多くの鳥瞰図を制作した。下の2枚は今回購入した分で日本名所図絵社の金子の作品。

<鹿児島市大観 大正15年 H180mm×W790mm>
Birdeye1
構図的にも色彩的にも平凡。裏面には鹿児島市の名所や電車の路線などの観光案内。

<霧島国立公園 昭和10年 H145mm×W450mm>
Birdeye0
前年に我が国初の国立公園に瀬戸内海・雲仙とともに霧島が指定されたのを受けて制作されたものであろうか?
折り畳むと封筒になり、裏面は通信欄と写真入りの霧島の観光名所多数。鳥瞰図は同じ作者の作品とは思えないほど大胆なデフォルメ、色彩的にもメリハリが利いている。師匠の初三郎に勝るとも劣らない?


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